この記事では、Cookieって何?なんか廃止するって話あるみたいだけど、なくなるとどうなるの?
という疑問に、カエルでもわかるように解説します。
ブログアフィリエイトをやっている方だと、「Cookie(クッキー)廃止でブログが今度こそオワコンに」とかネガティブなニュースを見かける機会があるかと思います。
そもそもクッキーで何ができるのか。
GoogleやAppleが廃止しようとしているのは、なぜなのか。
アフィリエイター視点でクッキーが廃止されると本当にヤバいのか。
このあたりについて詳しく、誰でもわかるように解説するのがこの記事の目的です。
ブロガーにとって気になるアフィリエイトへの影響は?というところですが、
結論としては、ブロガーからすると影響は限定的だが、まだ不透明なところもある、といったところですね。
「誰でもわかる」、を推していくため、具体的なクッキーの仕様とか、そこまで細かいことは書きません。
Cookie(クッキー)とは?
Cookie(クッキー)とは、インターネットの利用者のパソコンにデータを保存する仕組みです。
インターネットの利用を便利にするために、様々なところで使われています。
絵にするとこんな感じ。
レスポンスのあと、ユーザのパソコンにクッキーが保存されて、次以降のアクセス時にはクッキーをサーバに送ることで、サーバが受け取ったクッキーを使ってユーザを判別することができます。
似た言葉でキャッシュというものがあります。
キャッシュは一度ページの表示に使った画像などをパソコン上に保存しておくことで次回以降のページ表示の時短を行う仕組みです。
クッキーはテキストですし、用途が違いますね。
このクッキーですが、パソコンに保存されている内容を簡単に確認できます。
何なら、ちょっとがんばれば編集もできてしまいます。
なので、クッキーの内容が理解できてしまうと、悪意のある第三者による改ざんの危険性もあったりします。
これはサービス提供側の問題なので、ユーザでできることはクッキーを使わないようにすることくらいですね。
どんなところで使われている?
クッキーは現在、様々なところで使用されています。
- 様々なサービスのログイン
- ECサイトで見かける買い物かご
- 広告利用
広告利用、と大分あっさり書いてますが、
各種アフィリエイトリンクの成果確認やユーザの行動分析など、複数の用途で使用されています。
広告で利用されているものはサードパーティクッキーと呼ばれるもので、基本的にブログ等に広告リンクが表示される際は、サードパーティクッキーが発行されています。
(後述している通り、safariではもうサードパーティクッキーの保存をしていませんが、他ブラウザでは今もサードパーティクッキーを利用していますので、クッキーの発行は現在も行われています)
上の図の④で広告配信業者が返しているクッキーがサードパーティクッキーです。
クッキーをユーザに返しておくことで、いろいろなメリットがあります。
ブロガーにとっては「クリックから○○日以内に△△すると成果発生」みたいな広告を実現しているのはサードパーティクッキーのおかげですし、
広告配信業者は他のWebサイトを表示したときに、これまでのユーザの行動に合わせて最適化した広告を表示することができるようになります。
このサードパーティクッキーは広告以外にも、複数のサイト間でまたいでID・パスワードの入力を省略してログインを可能にする仕組みの実現に使われたりもしています。
ただ、ユーザにとっては、悪意の有無は置いておいて、知らず知らずのうちに自分の行動が全く知らない第三者に観られていることになるので、ちょっと気持ち悪いですよね。
ちなみに、Googleが配信している広告はサードパーティクッキーに当たるものとそうでないものがあります。
Googleでの検索結果表示時に表示するリスティング広告にはサードパーティクッキーは使用していませんが、
アドセンスによる他事業者等のページに広告を表示する場合は、上の図の広告配信業者にGoogleが相当する形で、サードパーティクッキーが生成されます。
ちなみに、ECサイトなどのサービスの運営が買い物かごの実現に使うクッキーはファーストパーティクッキーと言います。
ファーストパーティクッキーは今のところ規制の対象にはなっていません。
様々なサービスで、クッキーの使用について確認を取るようになった
最近、色々なサイトを見ていると、クッキーの使用について確認されますよね?
これは、企業による「ちゃんと確認してからクッキー使うよ?」という説明になります。
多くの日本人の感覚だと「勝手にどうぞ」といった感じだと思いますので、気にせず同意して使って大丈夫です。
その方が利便性も上がるので。
ちなみに、悪意のある者が運営しているサイトや、悪意のある者にサイトが攻撃されて利用者にとって害になるクッキーを配るようなこともおそらくあり得ます。
が、これはプライバシー云々ではなくセキュリティの話です。
個人として気をつけれることは、「変なところにアクセスしないように気を付ける」くらいです。
Google、Appleがクッキー廃止に動いている
そんな微妙なところもありつつ多くのユーザに使われてきたクッキーですが、主にプライバシー保護の観点から廃止に向けてGoogle、Apple等の企業が行動を起こしています。
流石に、企業とはいえ利用者の知らないところで行動を監視できうるのは気持ち悪いよね(´・ω・`)
ってことです。
各企業で実施している対策の内容に差はありますが、いずれにしろクッキー許すまじな風潮であることは間違いありません。
Appleの対策
2017年から、Appleの提供するブラウザであるsafariに向けてITPという仕組みを導入して、プライバシー保護に対応しています。
基本的にはサードパーティクッキーはsafariでは端末上に保存しない形に、サードパーティでないクッキー(ファーストパーティクッキーも)制限の対象になっています。
なんなら2021年3月現在、キャッシュも含めITP規制の対象になっていたりもします。
Googleの対策
2020年に、2022年1月ごろを目途にサードパーティクッキーの廃止を発表しました。
そして、それに代わる施策として、プライバシーサンドボックスという新しい仕組みを発表しています。
個人情報をユーザに見えないところで収集することなく、AIを活用することで適切な広告配信を実現する仕組みです。
ちなみに、Appleよりも対策に動くのが遅かった理由は、初めはサードパーティクッキーの廃止に消極的だったからです。
それでご飯食べてるんだから、仕方ないね。
<追記>
サードパーティークッキーの廃止は2023年の中盤以降まで延期になりました。
クッキー廃止の影響
クッキーを廃止することによる影響としては、直近での影響は限定的だが、今後のApple、Googleの動き次第では大きな影響がある、といった感じですね。
ASP各社はそれぞれ対策を講じている
サードパーティクッキーの廃止はASP各社にとっては死活問題のため、各社それぞれ対応しています。
ITPの発表が2017年なので、流石に各社クッキーへの対応は済んでいます。
しかし、AppleやGoogleがプライバシー保護の観点でクッキーの廃止に踏み出したところに対して、広告配信業者は他の仕組みを使ったりして、現状のルールの中でできる範囲でユーザの行動情報を収集する、という対策をとっているので、今後も現在の対応のままで問題がないのかは不透明です。
今のASPの対応は、プライバシー保護の風潮にやれる範囲で抗っている感じ
実際、Apple-広告配信業者では、広告配信業者が仕組みの抜け穴を見つけて、しばらくしたらAppleがその穴をふさぐイタチごっこを行っている状態です。
一応、直近のITP(2.3)の更新から、3年ほど経過しているのでここ最近は落ち着いているんですかね?
このイタチごっこの詳細に興味がある方は下の記事で追いかけてくれています。
ITP まとめ「3rd フルブロックの次はCNAME対策もターゲットに😱」随時更新!
今はDNSの委譲、委任という裏道めいた手を使う企業が現れた!というところみたいです。
DNSがわかる人はこう思いますよね。
もうクッキーなんも関係ないやん・・・
プライバシーサンドボックスについては、全容が見えてこないためまだまだこれからって感じですね。
まとめ
以上、クッキーを取り巻く現状と、アフィリエイトへの影響について解説しました。
大きく、「ITPをめぐるイタチごっこはどこで決着するか(そもそも決着するのか)」「プライバシーサンドボックスが普及するか」が今後の主要なトピックですかね。
最近クッキーについての記事を見かけて「あれ?アフィリエイト、ヤバいの?」って思いましたが、調べてみたら数年前からの話なんですね(;´∀`)
以前は「アフィリエイトリンクのクリック後、90日以内に契約すれば成果発生」みたいなものもありましたが、特に最新のsafari(iPhoneの標準ブラウザ)では、長くて7日以内に契約してもらえないと成果が発生しないようになっています。
個人的には今以上に厳しくなることはないんじゃないかなーなんて思いつつ、今後の展開に注目していこうと思います。