この記事では、AIのグラフィック・イラストをブログのアイキャッチで使用する際のリスクをまとめます。
って言っても、正直線引きがとても難しく、正解はないです。
同じようなことを企んだ方の参考になればと思います。
AIで画像生成にも興味があるけど、Twitterとかで結構難しい話されてるな?大丈夫なん?
みたいに気になっている人が想定読者です。
AIイラストを試したい方宛てには、いいのがあればそのうち手順をまとめます。
この記事を書いている時点では、google Colaboratoryを使ってます。微課金が必要(\1,000ちょっとで8時間くらい)なので、簡単に無料で試せるのがあれば紹介するかなー
リスクについてまとめるとこんな感じ。
- そもそも、AIの学習にはネットに上がっている様々な画像が、(ある意味)無断で使用されている
- 2023/03時点では、二次のイラストのきれいなものを出力できるものは、「NAIリーク」モデルが大半
(3月下旬時点でいい感じのモデルが出てきた) - 「NAIリーク」は明確にリスクあり。そのほかはリスクは低いが自己責任で
簡単にオリジナリティのあるイラストを生成できるので、最初はすごい楽しいんですよ。
でも、よりよいイラストを作りたいなって思っていろいろ調べ始めると、結構闇が深いんです。。
AIのモデルについて
画像生成AIにかかわらず、ChatGPTなど最近話題のAIは、機械学習という、大量の学習データを用いてデータの精度を向上させる手法が主流になっています。
モデルとは、様々な画像データを学習したAIが思考するロジック部分です。要は画像生成AIのキモの部分です。
各モデルで、学習に使用したデータによって、同じ指示内容でも出力する画像の内容が大きく異なります。
実写のような画像だったり、イラスト調だったり、みたいな感じです。
実写にしろ、二次元にしろ、オリジナルで執筆している記事の内容に合った画像を用意できるなら便利ですよね。
学習に使用するデータ(画像)はネットの海から集めたらしい
それぞれのモデルでは学習に使用したデータはネットから集めてきた画像が使用されています。
大量の画像が使用されているため、どの画像が学習に使用されているか、モデルの内容から特定の画像を絞ることは無理です。
「ネットに上がっている画像を勝手に使用しているのはダメだろ!」
という論調もありますが、実際のイラストレータさんも他のイラストを参考に絵の練習などされているため、それ自体を不正として判断するのはちょっと筋が違うように感じています。
もちろん、はっきりと著作権など、不正利用NGを謳っている画像はダメですけど、我々がネット上の画像を見たとき、それが不正利用NGであることを検知するのって、今のインターネットでは難しいような。。。
NAI、NAIリークについて
そんな中で、ちょっと画像AI界隈を調べてくると出てくる言葉で「NAIリーク」というものがあります。
NAIとはNovelAIというサービスの略で、画像生成AIが話題になってから比較的早いタイミングで、サブスクできれいな二次元のイラストを出力できるサービスとして話題になりました。
このNovelAIは、Danbooruというサイトから画像を集めて学習しており、そのサイトにある種違法アップロードされた画像も含まれるのでは?という話もありましたが、
それ自体は前述のとおりそれ自体が悪いことではないと考えています。
社会的にもそういった雰囲気が出ていると思います。
ですが、このNovelAIの学習データが違法にアクセスされ、流出した事件が発生しました。
流出されたデータが一度ネット上に公開されてしまったため、このリークデータを使用したモデル、またはそのモデルを学習データに使ったモデルが誕生、というか大量発生し、これが問題になっています。
これらがいわゆる「NAIリークモデル」と言われるものです。
2023年3月現在、基本的にNAIリークモデルを使用した方がクオリティの高いイラストを生成しやすく、
「プロンプト」と呼ばれるAIに対する画像内容の指示文についても、ある程度定型的なものが使用できます。
手軽にきれいなイラストをほいほい作りたいなら、NAIリークモデルの方が手軽だと認識している人が多いはず。
NAIリークモデルは、盗まれたものを使っているんだから、さすがにあかんでしょ!
という声が多く、個人的にも同感です。なので、仮に使うにしてもあくまで個人で遊ぶ範囲で使おうね!という雰囲気になっています。
私も基本的に同意なので、この記事の↑の3つのサンプル画像以外はNAIリークを使った画像をほかの方の見えるところに公開するつもりはありません。
少なくとも日本でNAIリークモデルを使うだけで逮捕されるようなことはないと思うけど、変にリスクを負う必要はなくね?という感じ。
最近はNAIリークでないモデルもいいのが出てきた
この記事を書いているのは2023年3月末なのですが、最近はNAIリークでないモデルでも、きれいなイラストを生成できるモデルが増えてきています。
別の記事のアイキャッチに使ったこちらの画像はNAIリークでないと謳っているモデルから出力したものです。
正直自分くらいの、ほかの方が作ったモデルを拝借して遊んでるくらいのライト層からすると、ネットの情報をもとにそのモデルがNAIリークかそうでないかを判別することになるんですよね。
面倒なのでいちいち見ていませんが、モデルの一致率を確認する手段があるそうなので、Twitterなどに上がっているNAIと対象モデルの一致率を見るのが、ある程度信用できる情報なのかなーと思っています。
まとめと見解
一通り整理をした結果、個人の感想としては、「NAIリーク」もしくはそれをマージして学習したモデルでなければ、
アイキャッチに使用するにあたり大きな問題はない、という認識でいます。
・・・まぁ、NAIリークかどうかというのを判別する手段が難しいのが問題で、魔女裁判をやっているような感じなんですけどね。
生成したイラストから類推することは可能なんですが、手間かかるし、ネットの情報を信じ切るのは危険ですし。
AIは今ホットで技術進歩がかなり速いので、もう少ししたらこのあたりの問題をクリアしたモデルや技術が出てくるかもしれませんね。
1週間たつと新しい技術やより優れたモデルが出てきているような状況なので、「いい感じのアイキャッチ画像をさくっと作る」手段を引きつづき模索していきます。
AI楽しくなってきたから、ローカルで一通り遊べるようなグラボほしいなー( ゚Д゚)